馬込半白キュウリ栽培日誌~その3~

今年は何度も関東地方に台風が直撃したりと、不安定な気候でしたね。
何名かの方に伺ったところ、馬込半白キュウリの栽培は皆さんほぼ終了したようです。
わが家も小さいキュウリがついていたので、まだイケるかと先日までねばっていましたがついに枯れてしまいました。

前回は花が咲き、小さな実をつけたところまでご報告しましたが、今回は成長の様子と収穫して食べた!という声をお届けします。

まず6月20日くらいには大きく成長して、そろそろ収穫できそうという投稿。

「立派な半白キュウリになってきました!
たくさん花は咲くのですがキュウリになったのは1本だけ。栽培する大変さを実感してます。(S・Mさん)
「その後こんな感じで育っています。」(E・Kさん)

 

そしていよいよ収穫して料理しました!という報告がありました。
「ついに収穫!お花が枯れてからの成長が大変早く毎日どこまで大きくしていいのかなぁ?もう少し待とうかなぁ?でも大きくなりすぎると味が落ちるかなぁといろいろ考えてしまいました。普通のキュウリなら小さくてもどんどん収穫してしまうのですがなんせ貴重な1本なのでベストタイミングで収穫して食べたい!という想いが強く…そして形、重さを確認して今日だっ!と直感で収穫してしまいました。なんだかとってもオーラのあるキュウリで台所での存在感が違いました。

そして押上よしかつの店主佐藤さんのレシピ本からポン酢漬けを選びいただきました〜(^^)
少し長い時間漬けてしまったのですが皮がシャキシャキしっかりした食感。中はとてもみずみずしくキュウリよりウリに近いと感じました。お漬物にぴったりのキュウリですね。ちょっと七味をかけピリ辛に!ご飯がすすみました(^^)」(S・Mさん)


私の馬込半白きゅうりも、これ以上大きくしたら、スが入っていまうかも〜ということで、とうとう3日前に記念の1本目、初収穫しました。まず生で食してみて、みずみずしさのなんとも言えない密度のある食感で感激!そのあとは、少しだけ、皮をピーラーで落としましたが、砂糖と塩と唐辛子で浅漬けにしました。ツル側の方は、少しスがあいていましたが、相当感動的な美味しさでした♪ 子実が膨らんでくる雌花はいくつもありましたが、そのまま朽ちてしまうものが多いようです。 この先、この子は膨らまないだろうなあという加減がわかったきたような(*^^*)
次なる雌花は、3本候補に挙がっています。楽しみです。」(M・Wさん)
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収穫しました!(E・K)

 

「収穫しました!」(E・Kさん)
初収穫はみなさん嬉しそうですね。
私はこの頃、雄花ばかりでもうダメかなーと思っていた時期だったので、皆さんの投稿を羨ましく見ていました。

 

 

 

「収穫というには、少し残念?でも曲がりなりにも?うどん粉かベト病でダメにするより、食べてあげようと、取っちゃいました。虫に喰われたり、枯れたりして2本もダメにしたあと、やっと2本目の収穫です。」(J・Nさん)

 一方でまだ実がつかない!やっと花が咲いた!という声も多く、固定種ならではの成長の違いを実感できます。

 「ぬか漬けが美味しく、見た目も涼しげなので、次に育ちそうな半白くんを見るのが、毎日の楽しみになっています。」(H・Aさん)

 

渡戸先生8

そして渡戸先生からも応援のメッセージが寄せられました。
ようやく収穫してきましたね。今年はなりませんねえ。江戸時代は糠漬けで食べていたものと考えられています。革が固いので漬物にしても、歯ごたえが残っています。いろいろな食べ方で楽しんでください。貴重品です。」
「練馬では、昨日、一昨日の豪雨と風で野菜は相当いじめられました。さて、みなさんの半白きゅうりもそろそろ終わりな感じではないでしょうか。畑のきゅうりはだいぶ枯れてきました。10本も収穫するの大変だったのでしょうか?私のプランターは数本ですね。生育花がなく後半になってきゅうりがついてきた感じです。江戸野菜の難しさかな。」

確かに後半になってやっと収穫できましたという投稿が増えました。一方で残念ながら収穫ならずという方も多かったようです。
「渡戸さん、皆様 すいません…!私の家に来た馬込半白キュウリさんは、実がならず(雌花が咲かず)、とうとう葉も落ちて昨日枯れてしまいました。伝統野菜の難しさを実感いたしましたm(_ _)m実も種も作れず、申し訳ありません…(*_*)」(K・Oさん)

収穫できないのは残念でしたが、伝統野菜の栽培の難しさを実感していただくのもこの講座の目的のひとつなのです。

 

「ようやく、半白きゅうりを収穫できました。
形はあまり良くありませんが小さな実が何度も未成熟に終わりやっとやっと収穫することができました。初めてその実を切った時のさわやかで甘い香りに感動しました。身がしっかりしている分、皮は固たく、一部をむいて、タコと一緒に酢の物にしてみました。まだ数本小さな実がついているのですが、はたして成熟するかしら…」(Y・Nさん)

 

「1本だけですが収穫出来ました!そのまま食べましたが、甘みを感じ(^^)味わえて嬉しいです。
収穫時期を迷いながら大きくなりましたがスも入らず水々しさがある馬込半白きゅうりを食せた事は栽培の難しさとともにいい経験になりました。渡戸さん、有難うございました!」(T・Iさん)

 

 「馬込半白キュウリは、実がなるのは遅かったのですが、葉は庭いっぱいに広がり、毎週、実がなるので、漬け物、ずっと食べています。嬉しい。^ ^来年も植えたいです。」
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「すぐに黄色くなるし、形も悪いー旬の時期は過ぎたが、しっかり実をつけている、よくやってるね、と言ってやりたい」(H・Aさん)

 

 

 

 

我が家も何本かダメになり、諦めモードで数日見ないうちに大きく成長していました!
形はイマイチですが、ちゃんと半白で黒イボです!

やっとついた貴重な1本。いよいよ初めての収穫です♪
半分に切ってみると、切り口に水滴があふれるほど瑞々しい~
食べてみるとカリッとしていて甘~い!
自分で育てたせいか、今まで食べたキュウリの中で一番おいしいと感じました(笑)
後からもう1本採れたのですが、それはなぜかとっても苦かった!
この味の違いは採れた時期の違いでしょうか?

「我が家の馬込半白さんも、よく頑張ってくれました。ツルが伸びるところまで伸びて、その先に出来た最後の一本になりそうです。先ほど収穫しました。形は変形していますが、なんだか愛おしくなります。 二つの苗で全部で7本実りました。順番に葉がうどんこ病で蔓延。しかも葉の裏には害虫がつく始末。最初は切り落としていましたが、光合成できなくなるくらい減りそうでしたので、厳選して葉を残し栽培を続けました。そんな中でも、実ったきゅうりには虫がつかず元気なんですね。

雌花は比較的たくさんできましたが、その殆どが朽ちるものばかりでした。
江戸東京野菜を通じて、種を守ること、命をつなぐことの大変さを知ることができました。
明日からお盆のため不在になることを知ってるかのように、馬込半白さんもお休みに入りそうです。せめて外出前に水をたっぷりやっておこうも思います。
渡戸先生、みなさま、ありがとうございました!」(M・Wさん)

そして最後に渡戸先生からのコメントです。
「我が家の半白きゅうりも終了です。今年の感想ですが、初期の生育は旺盛でしたが、肥料が効き過ぎていたのか、雌花が非常に少なかった。後半になって実がついてきたことを考えると、肥料と水のバランスは難しいといえるでしょう。元肥は少なすぎると木が大きくならないし、多いと花芽が少ない。専門的な用語では栄養成長と生殖生長。NPK(肥料)のバランスに尽きると思います。

なお、今回使用したプランター土は秋にもう一度使用できるので、小松菜でも栽培してみてください。」

この「馬込半白キュウリ栽培日誌」は渡戸先生と、そして投稿してくださった皆さまのおかげでとても面白い企画になりました。

渡戸先生、皆さまご協力ありがとうございました!

今回の馬込半白キュウリの栽培を通して、伝統野菜栽培の難しさ、面白さを体験していただけたら幸いです。

前回までの様子はこちら↓をご覧ください。

馬込半白キュウリ栽培実習講座とその後の栽培日誌
馬込半白キュウリ栽培日誌~その2~